「成功者になりたければ成功者の真似をせよ」こんな場合はダメよ!
「成功したければ成功者のように振る舞え」とか「成功者の真似をせよ」とかの意見を耳にします。
素晴らしい言葉ですが、どんな時でもこの通りにしていいのでしょうか?
数日前のこと、趣味の仲間がある話をしてきました。
それを聞いた時、思わずこれではダメだと思い、つい自分の意見を伝えてしまいました。
その話の結末を紹介します。
趣味の仲間が資格にチャレンジ
その話というのはこんな具合です。
趣味仲間のMさん、シニアなのですが、なかなか向上心のある人です。
今度、初段資格にチャレンジすることを決めました。
何かにチャレンジすることは年齢にかかわらずステキなことです。
この趣味は試験会場が遠く離れている場合は、ビデオ撮影した動画ファイルを送って審査してもらうこともできます。
今回はビデオの審査で進めることになりました。
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そのアイデアちょっと違うんじゃない
そのMさんが言うに、
「有段者に模範演武をしてもらって、それを真似ながらの動きをビデオで撮ってもらおうかなあ」
つまり、有段者の姿はビデオに映らないようにし、いかにも一人で演武しているかのように見せるという訳で、いわばカンニングのようなものです。
「これって一見いいアイデアのように思えるけれど、おかしい」
そう感じた私は、
「いくら上手な人に合わせても、その人を気にしながらの動きになり、イキイキ感や自分らしさが損なわれ、却っていい出来栄えにはならないと思うよ。」
「事前の練習で参考にするのはいいけれど」
と返しました。
さらに、
「多少のミスはあっても、自信をもって自分の演武をするのが一番!」
「そうでないと自分の実力を表現できないのでは?」
「試験に挑戦するのは、単にいい点を取ればいいとかではないはずだから」
と続け、
「Mさんの演武を見せて下さいね!」
と結びました。
一瞬でまともな考えが返ってきた
Mさんからは、
「本当にそうですね!
そんな姑息な手段で点をかせいでも自分の本当の実力ではないので、何の意味もないですね!」
続いて、
「正々堂々とあるがままの自分を評価してもらい、来年はさらに高みを目指して挑戦します。ありがとう」
と返ってきました。
人から自分が考えていたことと違う意見を言われると、反発したり怒ったり、すねたりする人は結構いるものです。
Mさんはなんて素直で柔軟な考えの持ち主なんでしょう。
しかも来年に向けて向上心を発揮しています。
この言葉を聞いて私はホッとすると同時に、
「Mさんはやはり信頼できるステキな人だった」
と尊敬の念さえ抱いてしまいました。
今度の昇段試験、Mさんに協力するとともに心から応援したいと思います。