レジ袋有料化や全廃と私たちにできるプラスチックごみ削減対策は?
レジ袋を全廃してもプラスチックごみ問題は解決しません!
プラスチックごみによる海洋汚染対策について6月のG20大阪サミットで宣言が出されました。
スーパーやコンビニでレジ袋の有料化や撤廃して紙袋への転換が進む方向にありますが、それでもプラごみ削減問題は見通しが立っていないのです。
というのはレジ袋はプラごみの2%を占めているにすぎないからです。
レジ袋対策とともにプラスチックごみ全体の削減についても世界の動向と解決策を考えてみたいと思います。
進むプラごみ海洋汚染と世界の取り組み
このところ海洋汚染のあかしとして、太平洋の島々に押し寄せるプラごみの山、海ガメや海鳥、魚などの体内から出てくるプラスチックなどの映像をニュースで見る機会が増えました。
私たちが気づかない間にどんどんプラごみによる海洋汚染が進んでいることに唖然としてしまいます。
世界各国もことの重大さに気づき、6月のG20大阪サミットではプラごみ削減対策を「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」として首脳宣言に盛り込まれました。
中身は2050年までにプラスチックごみによる海洋汚染をゼロにすることを目指すとしています。
しかし、考えてみると現時点から毎年プラごみを出す量を削減していって2050年にゼロということは、現時点にプラスして2050年まではプラごみが追加されていくということです。
こんな悠長なことでいいのかと思ってしまいます。
各国の事情や思惑を鑑みて、まとまる地点を探ったのかもしれませんが、もっと加速していく必要性を感じます。
問題は各国が効果的な対策に取り組むかどうか
G20の宣言を実行するための仕組みは今後作っていくのでしょうが、各国にまかせっきりでは到底達成は望めません。
温暖化対策の京都議定書やパリ協定のように枠組みをしっかりと設け、世界の多くの国の参加のもとに実効ある対策を進めていくことが求められます。
せっかく「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」と名付けてスタートしたのですから、議長国日本が主体的にG20以外の国も参加する枠組み作りを主導していくべきです。
今後どう進むのか、見守りたいと思います。
国内の取り組み
政府(環境大臣)はG20直前にレジ袋を無償で配布することを禁じる法律制定を発表しました。
一方企業ではすでに取り組みが始まっています。
イオンはグループ企業全体でレジ袋を配布することを中止しました。
セブン&アイ・ホールディングスではレジ袋全廃を2030年を目標に進めるとしています。
当然グループ傘下のコンビニ、セブンイレブンも対象です。
ローソンは2030年目標にレジ袋の削減を進めるとしています。
数値目標は2017年比50%削減です。
ちょっとゆるいのではと感じますが、どうでしょう?
スターバックスやマクドナルドではプラスチック製ストローを廃止する方向に進んでいます。
私がよく利用するスーパーでは、まだレジ袋が配布されています。
ただ、マイバッグ持参の場合は購入価格より2円引き制度を早くから導入しています。
つまり、エコを重視していると言えますが、レジ袋の全廃についてはまだ見通しが立っていないようです。
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プラごみ問題で私たちにできることは?
まず身近なところでは、スーパーやコンビニにはマイバッグを持って行き、レジ袋をもらわないようにすることでしょう。
ただ、冒頭でも述べたようにレジ袋はプラごみの2%を占めているにすぎません。
ファストフード店やカフェなどでは、安易にプラスチックストローに手を伸ばさないこともできます。
しかしもっと積極的な行動を取れるよう意識改革が必要です。
「プラスチックごみ対策は「4つのR」推進が解決の決め手」で述べた、アメリカの消費者が始めているように、お店で買い物の際に商品のプラスチック容器を拒否(Refuse)するなどです。
液体の食料品(ハチミツや油など)は消費者が瓶を持って行って量り売りしてもらうなどの例があります。
これが広がると消費者の意識が企業(メーカー、販売者)を動かすことになります。
私たちの生活にすっかり入り込んでいるプラスチック製品を全廃することは容易ではありませんが、少しずつでも代替えの容器や方法に切り替えていくことが、地球を守り、私たちの生活を守ることにつながっていきます。
身近で何ができるか、いっしょに考えてみませんか?