プラスチックごみ対策は「4つのR」推進が解決の決め手
プラスチックごみ対策は「4つのR」の推進が解決の決め手です!
「4つのR」とは、Recycle、Reuse、Reduce、そして新たにRefuse(拒否)です。
特に最後のRefuseは私たちのこれまでの認識を一変させることで可能になります。
G20大阪サミットでも取り上げられた通りプラスチックごみ対策国内のみならず海外を含めた対応が必要です。
プラスチックごみ大国の米国事情を含めた対策状況を「4つのR」の視点から見て行き、我が国を振り返ります。
プラスチックごみ削減へのG20の取り組み
6月28日のG20大阪サミットで地球環境問題の議題で、プラスチックごみについて海洋汚染を防ぐためすべての国が流出の規制や削減を進める行動をとる旨の宣言が出されました。
「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」と名付け、2050年を目指して新たなプラスチック汚染をゼロにすることを、G20のみならずすべての国に広めていく姿勢を表明しました。
ひるがえって、現状はどうでしょうか?
深刻なアメリカのプラスチックごみ事情
これまでプラスチックごみを受け入れてきた中国が、1918年1月に環境汚染を理由に受け入れをストップしました。
これに最も困っているのが、プラスチックごみ大国のアメリカです。
プラごみをリサイクル用として分別して回収してきたのに、行き先がなくなったのです。
そう、アメリカではプラごみを中国に引き取ってもらっていたのです。
そうなると各州の自治体ではプラごみが溜まり放題です。
一般のごみと一緒に埋め立て場に埋めるしかなくなったのです。
多くの州ではプラごみと一般のごみを分別せずに回収し、埋め立てる処分が行われています。
自治体では環境に良くないことは分かっているが、どうしようもないといったところです。
環境保護団体でもお手上げ状態です。
このような状態になって、自分たちがいかに多くのプラスチックを使ってきたかを改めて認識する人も多いようです。
ここで、「アメリカではごみの焼却処分はしないの?」と不思議に思うかもしれません。
じつはアメリカでは、焼却炉による処分が行われていないのです。
これまですべてのプラごみを中国など外国に引き取ってもらっていたので、そのような発想もなく、必要性を感じなかったことが原因ではないかと推測します。
プラごみ対策の優等生、サンフランシスコ
サンフランシスコ市では最先端設備でプラごみを8種類に細かく分別しています。
再生利用(リサイクル)をしやすくしてからアメリカ国内の業者に引き取ってもらっているのです。
さらに、同市では使い捨てプラスチックの使用を拒否(リヒューズ)することを市民に進めています。
よく話題になるストローや容器、ポリ袋などです。
例えばスーパーで液体や粉末状の食品や生活用品は、消費者が容器を持ち込んで量り売りを利用するなどです。
これらの対策により、市民の意識も向上してきていると言います。
全米ではサンフランシスコ市にならって、プラごみ対策に乗り出す自治体が増えてきています。
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日本では
日本も一部は海外に持ち出していましたが、できなくなってきました。
もともと国内ではプラごみの焼却が進んできました。
以前はプラスチックの焼却はダイオキシンを発生させ、大きな問題になりました。
その後、高熱焼却炉によるダイオキシン対策がなされてきました。
現在日本のプラごみは、
・発電や熱として利用、
・リサイクルでプラスチックに再生、
・焼却して埋め立て
が主な処理方法です。
しかし、アメリカの例も参考にする必要があります。
分別して再生利用のリサイクル、捨てずに使い続けるリユース、プラゴミそのものを減らすリデュースに加えて、「リフューズ(Refuse)」買ったり使うのを拒否する行動です。
昔は日本でも量り売りがありましたが、今一度そのメリットを見直す時期ですね。
これが広がれば、商品を製造販売している企業にも変化を起こさせ、プラごみ削減が大きく進んでいく決め手になるのではないでしょうか?